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生活を見直そう(1年:特別の教科道徳)
小学生のころ道徳の時間に「非常に白黒つけにくい問題」,例えば“太郎君は帰り道,クラスで大切に手入れをしている花壇が今すぐ水をやらなければ枯れてしまう状態になっているの見つけました。でも,水をやっていたら待ち合わせをしている友達に多大な迷惑が掛かってしまいます。太郎君はどう行動したでしょう”と言ったような葛藤場面についてみんなで話し合った記憶はないでしょうか。しかも最後まで他の教科のように「こうするのが正解です」ということを先生が示してくれないまま授業が終わるのです。
みんなもやっとしたまま授業が終わるのですが,これで道徳の授業は成功なのです。ざっくりいうと道徳は「正解を教わる時間」ではなく「どこまでも深く深く考える時間」なのです。答えが出てしまったらそこで子供たちは考えることをやめてしまいますね。だから,考えても考えても正解が出ないような問題をあえて考えさせるのです。
1年生が「生活を見直そう」という道徳の学習をしていました。人々が公園でいろいろなことをしている図を見ながら,それぞれのとっている行動について気づいたことを出し合います。
全員が同意見にまとまることもあれば,意見が分かれることもあります。しかし,道徳ではどちらが正解か白黒をつけるようなことはありません。「いじめは絶対によくない。やめなさい。」のように何が正しいか白黒はっきりついている問題について話し合うのは道徳ではなく特別活動(学級活動)の時間です。
授業の導入で子供たちは“図やお話に出てくる他人の問題”を考えさせられていたはずなのに,授業が進むにつれて徐々に“自分自身の内面”を見つめるように変化していきます。これが道徳のねらいなのです。今日の授業でも1年生たちはいつの間にか図の中の人物の行動を自分に投影して考えることができていました。
最後に自分の考えをまとめます。授業を通して考えたことを素直に書ければどんな考えをもっていても先生に認められます。計算問題のようにこう書かなきゃ不正解というものではありません。当然「こう書いたら何点」という基準も,「こう書けば褒められる(注意される)」ということもありません。 時間が経つにしたがって考えが変わるのも大切な成長です。
今日の1年生の道徳は「規則の尊重」をテーマにした学習でした。今日考えたことできっとこれからの子供たちの「規則の尊重」に対する考えが深まったことと思います。
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