にっこり 卒業制作が完成しました

 3月8日(水),6年生の卒業制作が完成しました。文字通りの「大」作です。最近の卒業制作は個々にオルゴール等を作ることが主流になっていますが,この卒業制作は卒業生みんなで力を合わせて1つの物を作ることにこだわりました。

(みんなで体育館に集まり「除幕式」をしました)

 

【木版画の教材としての魅力】

 この作品は100枚の版画をつなぎ合わせて作った「木版画」です。私(教頭)は学級担任時代から木版画の指導に力を入れてきました。長くなるので専門的な話は省きますが,木版画はその作業工程を通して子供たちに様々な力をつけさせることができるからです。今年の6年生たちも学習を通して様々な力をつけていきました。

【個性の集合体】

 “繊細な彫り方をする子”,“躍動感のある彫り方をする子”“絵がを描くのが好きで彫りより描きで活躍する子”1枚1枚に制作した子供の個性が刻まれています。

 卒業制作は「いかに強く子供たちの心に残る作品を作るか」が大切だと思います。今年の卒業制作は72名の卒業生たちが100枚の版木に個性を刻み込み,1つにした作品です。みんなで作り上げた経験が子供たちの心に強く残ってくれると指導者としてうれしく思います。

【遊びながら作りました】

 実は,卒業制作を作る時間は制作活動に入る前の数分間を「友達どうし遊ぶこと」にあててきました。図工の技能だけでなく,一緒に卒業する仲間との思い出作りも大切だと考えたからです。誰も知らないマイナーな遊びですが,友達と手をつないで,円くなって見つめ合い,体力も日頃の活発さも関係なく,普段話をすることが少ないことも仲良く遊べて,敗者も敗者も出ない全員が楽しく遊べる平和な遊びを毎回やらせて,みんなにこにこになってから制作に入りました。

(除幕式後の最後の“おけちょ”(←遊びの名前)高学年の子供が仲良く手をつないで遊んでいます)

 

【6年生の保護者の皆様へ】

 卒業制作「絆」は17日の卒業式の式場に掲示しておりますので当日じっくりご覧いただければ幸いです。ご覧になる前にぜひお子様に「どんな作業が印象に残っているか」を聞いてみてからご覧いただくと,より味わい深いかと思います。子供たちが頑張ったのは「どこを彫ったか」だけではありません。「モデルになってかっこいいポーズがとれたこと」「原画を担当したこと」「版画板に原画を描き写したこと」「友達と触れ合いながら作ったこと」等々,子供によっていろいろだと思います。お子様の頑張ったところを特にじっくりと見ていただき卒業式後に親子の話題にしていただきたいと思います。

 

 6年生の保護者の皆様,お子様のご卒業おめでとうございます。